咲良の音楽余話

咲良の音楽余話

静かにきらめく古楽器 チェンバロという音の世界

ピアノとは異なる鍵盤楽器、チェンバロは弦を小さな爪で弾くため、音が鋭くガラスのようなきらめきを持っています。16世紀から18世紀のバロック音楽では、チェンバロは宮廷やサロンの中心的な役割を果たし、バッハやヘンデルの作品に多く使われました。しかし、ピアノの登場により、チェンバロは次第に歴史の影に追いやられていきました。20世紀にはポーランド出身のワンダ・ランドフスカがチェンバロの復興に尽力し、彼女の活動が古楽演奏の広まりを後押ししました。チェンバロの音色は、ピアノのような感情表現ではなく、静かで乾いた響きを持ちながら、何百年も前の空気感を現代に蘇らせます。
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琴線と逆鱗 似ているようで違う言葉

逆鱗に触れるとは、目上の人に対する過ちによって、強い怒りを買うこと。これは中国の歴史から派生し、君主の弱点を理解させる寓話に由来します。琴線に触れるは明治期、音楽や文学が隆盛する中で、感動を琴の弦のように表現するようになった言葉です。使い方には注意が必要です。
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戻ってきた旋律 バート・バカラックという循環

バート・バカラックは、ポップスを大人の音楽へと押し上げた革新的な作曲家です。ディオンヌ・ワーウィックとの黄金期を経て、彼の音楽は世界中に広まりました。しかし、80年代には音楽が変化しましたが、バカラックの美学は洗練と余白で常に時代の流れに適応してきました。洗練と余白は音楽の静かな核心であり、バカラックの名も時折、その流れの中に現れます。