いつも心の中に留めておいて、人生の指針とか戒めとする言葉のことを座右の銘と言いますよね
この座右の銘という言葉は、もともとは後漢の政治家で学者でもあった崔寔(さいしょく)という文人が書いた文章のタイトルのことでした
後漢なので2世紀頃の人ですね
この文章の原文はとても短くてメモ書き程度だったようですが、他人の短所を指摘してはいけないとか、自分の長所を自慢してはいけないといったことが書かれていました
崔寔はこの文章を書き留めたものを、いつも自らの座る場所の右側に置いていて、すぐ手に取って見返してこのことを忘れないようにしていたそうですこれがこの言葉の語源になっています
ここまで本気に意識していないかもしれませんが、わたしにもいくつか座右の銘のような言葉はあります
例えば、「整理整頓」とか「拙速(せっそく)を旨とせよ」あたりでしょうか
他にもまだありそうですが、ふとこの二つが頭をよぎったので、ちょっとこの言葉について考えてみましょう
「整理整頓」という言葉は、よく学校とか職場の壁に貼ってあるのを見かけたりしますね、特に掃除道具入れや倉庫の中で見かけたことを思い出しました
いまさらこの言葉の意味を説明する必要はないかもしれませんが、頓って文字はあまり見かけないですよね、わたしにはあまり縁のなさそうな漢字です少しこの言葉を区切って意味を調べてみましょう
整理は、必要なものと不要なものとに分類するという意味があるようです
単純に片付けることかと思っていましたが、不要なものを選別する意味合いもあったんですね
整頓の方は、文字からは想像しにくいですが、必要なものを取り出しやすい場所を決めてそこに配置するということみたいです
機能性を重視した配置をするということですね
つまり、必要なものとそうじゃないものをちゃんと分類して、必要なものは使いやすいところに置きなさいという意味の言葉のようですね
わたしがこの言葉に少し思い入れがあって、座右の銘なんて言ってるには少し訳があります
わたしの母がこの点についてはかなり厳しくて、幼少の頃から何度となく言い聞かされたり叱られたりして、いつしかわたしのものになってしまった感じがします
起きたらすぐにベッドを綺麗に整えて、食事が済んだらすぐに食器を洗う
くずかごのゴミはこまめにまとめて、使ったものは必ず元に戻しておく
そういうことが苦手な人もいると思います
でも、常に整理整頓された環境って、精神衛生上もいいんじゃないかって思うんです
何かと、機能的、システマティックに行動できると、時間の浪費や無駄な気分の揺らぎなんかを防ぐことにもつながるんじゃないかって思うんです
たぶん、わたしにはあっていると思います

もう一つの言葉、「拙速を旨とせよ」は聞いたことありますか?
拙速の拙の意味は、出来がよろしくない、劣っているという意味です
だから、拙速というのは、出来上がりはあまり良くはないけど、仕事が早いという意味になります
旨とするの意味は、信条にするとか心がけるといった意味になりますね
まとめると、この言葉の意味は、たとえ仕上がりが完璧じゃなくても、仕事を速く進めることを心がけようということですね
少し意外な感じがしますね
時間がかかりすぎるのは、もちろん良くないですが、少しくらい遅くなっても、完璧な仕上がりの方が、結果としては効率よく仕事ができたような気がしますから
以前のわたしは、仕事で何か作らなければいけないときは、とにかく完璧に仕上げてやろうっていつも思っていました
途中で必ずミスをしてしまうはずだから、何回もチェックして修正とかして完成させたつもりになっていました
でも、他の人に見せるとわたしが見落としていたミスが見つかったり、違う方向性の方がもっといいんじゃないかっていうアドバイスもらったりしてね
その結果、また初めから見直しや修正作業に入ることになります
その繰り返しで、最終的な完成には結構時間かかってしまってたんです
こういう流れにわたしは全然違和感を抱いていなかったんです
この言葉は、もともと孫子の「巧遅は拙速に如かず」からきたものです
これを知ったわたしは愕然としてしまいました
これ、完璧でも仕事が遅いということは、稚拙でも仕事が早いものには及ばないよっていう意味だったんです
自分が完璧だと思っていても、他人の目線から見ればそうじゃないことなんて普通にあることですからね
だから、完璧を目指して時間をかけても、結局は他人の視点で修正が入る
だったら、まず形にして意見をもらう方が早いということなんです
わたしなんて、完璧のつもりで仕事が遅いんですから、全くお話にならないって感じで頑張っていたんですね
今でも油断すると、何かと完璧に仕上げてしまおうって考えてしまうんで、この言葉を忘れないようにして、コスパ良い仕事ができるように心がけています


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