琴線と逆鱗 似ているようで違う言葉

咲良の音楽余話

たまになんだけど、誰かを怒らせてしまった人なんかがね
キンセンニフレタノカナ?
みたいなことを話してて、ん?って思うことがあるのね
多分、琴線に触れる、そう言って激しく怒ってたこと伝えたいんだと思うけど
間違いなく、逆鱗に触れると勘違いしてるよね

難しい漢字だけど、ゲキリンは逆に生えたウロコのこと
元々この言葉は中国のお話から来てます
大昔の韓非子という本に出てくるお話です
この本の中に説難というものがありますが、これは君主に正しい道や君主としてのあり方を話して理解してもらうことはすごく難しい!そんな内容のお話です

その中で使われた寓話が、龍には喉の下あたりに逆さまに生えた鱗があって、これに触れるとものすごく痛いらしく、龍は激怒して触れたものを殺してしまうというものでした
君主にも、絶対に触れてはいけないような弱点があるんだから、それに触れなければ十分説得できるはずだというお話です
もちろん話はそう簡単ではなくて、この韓非子の中では、ああでもない、こうでもないみたいな話がたくさん出てきます
韓非子については別の機会に掘り下げてみたいと思います

このお話から、逆鱗に触れるというのは、主に目上の人に対して、やってはいけないことをしてしまい、怒らせてしまうという意味で使われるようになった言葉です友だちとか、年下の子に使うと、ちょっと意味合いがおかしいかもしれませんよ

触れるというだけで、多分勘違いされた琴線
字のとおり、これは琴の弦のことですね
元々は中国の楽器ですが、言葉自体は中国の故事成語ではありません
ただ、弦が震えて音が響いて、人の心も震わせて感動させる
そういう感覚はあったようですよ

具体的にこの言い回しが使われるようになったのは明治期の日本です
ちょうど、純文学的なものが多く出されていた頃に、感情や心理的な内面を表現するために使われるようになったようです
心の琴線などです

素晴らしい音楽で琴の弦が震えるように、感動の表現をこう言い表したと思いますが、なかなかお洒落な表現ですね
夏目漱石が活躍していた頃に多く使われていたようです
まあ、I love youの代わりに、月が綺麗ですね、なんて言うぐらいですから
そこまで意外な感じはしませんけどね

せっかくお洒落な感じで使われ始めた言葉なので
間違えないように使いたいものです

コメント

タイトルとURLをコピーしました